CC-JPの役割

様々な分野の翻訳で知られるyomoyomoさんが、ご自身の日記で以下のように書いておられる。

以前ワタシも日本の大学のオープンコースウェアについて調べたことがあるのだが、教材の利用条件の記述が大学毎に結構違うのはどうなんだろうと思ったものである。少なくとも国立大学では統一できないかと思うのだが、CC-JP がコミットして、クリエイティブ・コモンズのライセンスがここら辺でデフォルトに……というのはムリか?
クリエイティブ・コモンズがOpenCourseWareコンソーシアムに参加 – YAMDAS現更新履歴@はてなダイアリー

私も同感だ。それはそうと、CCの日本での普及は端緒に着いたばかりなのだし、この件に限らずもう少しクリエイティヴ・コモンズ・ジャパン(CC-JP)がイニシアチブを取って活発に動く局面があってもよいように思う。人手が足りないのかもしれないし、弁護士法の制約などいろいろあるのかもしれないが、そもそも今誰が何をやっているのか、何に取り組んでいるのか、あるいは何に困っているのかがCC-JPのウェブサイトを見てもよく分からない。本家サイト(のブログ)やレッシグ教授のブログ(CNET Japanによる日本語版)が活発に更新され、運動のフォーカルポイントになっているのとは大きな違いだ。単に私がそういう話が好きで個人的に追いかけているからそう思うだけかもしれないが、少なくともCC 3.0のドラフトが出ているのに日本の公式サイトで未だ何の言及も無いというのはまずいような気がする。

見通しを良くするためのひとつのアイデアとして、CCがらみのウェブサイトや関係者のブログのRSSフィードをアグリゲートしたPlanetを、オフィシャルな形で運営してみてはどうだろうか。最近では、一定以上の規模になったオープンソース・ソフトウェア開発プロジェクトの多くが自前のPlanetを構築しており、例えばDebianも数年前からPlanet Debianを運営している。もちろん要は開発者のブログを集めてきただけなので全然Debianと関係無いエントリも多いが、それでも開発に絡むエントリも多く、ブログ間で論争が展開されることもある。しばらく眺めていれば、なんとなくその時点でのDebianの風向きが掴める仕掛けになっているわけだ。こういうのがあると、日本におけるCCの動向も掴みやすくなり、潜在的な協力者も手を出しやすくなると思うのだが如何?

(追記: 後で気づいたんだが、本家でもplanet.creativecommons.orgをやろうという議論はあったようですね。少なくとも一時期は存在もしていたらしい。でも、その後どうなったのかよくわからないが…。)