オープンソースのヘルプデスクソフトウェア「Open Ticket Request System 4」リリース

 ドイツOpen technology Real Services(OTRS)は11月25日、オープンソースのチケットシステム「OTRS 4」をリリースした。4年ぶりのメジャーリリースとなり、インターフェイスの一新や性能強化などさまざまな改良点を持つ。

 OTRSは顧客やエンドユーザー向けにヘルプデスクサービスを構築できるソフトウェア。依頼チケット管理のほか、セルフサービス、サービスカタログ、アンケートなどの機能も備え、ITIL(Information Technology Infrastructure Library) v3に準拠した運用ができる。ライセンスはAGPLv3。

 OTRS 4は2010年11月に初めて公開された3.0系に続くメジャーアップデートとなり、生産性、拡張性と性能を大きく強化したという。生産性では、デザインを一新し、作業の手順を効率化した。たとえばエージェントはチケットに直接返信できるようになったほか、内部ノート間でテンプレートの利用が可能になった。添付ファイル名での検索など、高度な検索を行えるようになった。CSVに加えて、Excelへのエクスポートも可能になった。

 拡張性と性能では、同一ハードウェア上で対応可能なユーザー/リクエストが増えた。また、単一のリクエストに対するレスポンス時間が短縮されるなどの強化も図られている。

 このほか、GenericInterfaceでHTTP RESTのサポートが加わり、インストールと管理も強化した。開発関連では、 Template::Toolkitベースのテンプレートエンジンが加わり、共通オブジェクトを容易に作成・利用できる一元的なオブジェクト管理機能も加わった。キャッシュは1か所に集約され、すべてのデータに対するインメモリキャッシュとして機能するよう変更されている。

 OTRS 4はプロジェクトのWebサイトより入手できる。開発チームによると、4系登場となった後も3.3系のサポートを継続するという。3.3系の最新版は11月初めに公開された3.3.10となる。

OTRS
https://www.otrs.com/