「.NET Core」がオープンソース化、MacやLinuxもサポート

 米Microsoftは11月12日、「.NET Framework」のサーバーサイド向け技術「.NET Core」をオープンソース化することを発表した。また、統合開発環境(IDE)「Visual Studio」を個人開発者やベンチャー向けに無償で提供するCommunityエディションも同時に発表された。

 サーバーサイドの.NET Coreスタックを完全にオープンソースにする。これには「.NET Core Runtime」や「.NET Core Framework」などが含まれる。ライセンスはMIT Licenseを採用する。さらには、オープンソース化された.NET CoreをLinuxやMac OS X上でも利用できるようにする。開発者は.NET Coreを利用したアプリを開発し、LinuxまたはMac OS Xで運用するなどのことが可能となるという。

 オープンソース化にあたっては、オープンソースの.NET実装「Mono Project」やコミュニティと協業してオープンソース作業を進めていく。オープンソースプロジェクトの場所としてGitHubを利用するが、具体的なソースコード公開時期については「数か月かけて」としか明かしていない。なお、Microsoftはすでに、ASP.NET、C#コンパイラなどをオープンソース化している。

 また、Visual Studioの無償版となる「Visual Studio Community 2013」の提供も行う。既存のVisual Studioの機能やツールを網羅するもので、個人開発者やベンチャー企業をターゲットとする。これに加えて、次期版「Visual Studio 2015」と「.NET 2015」の技術プレビューもリリースした。また、現行版の最新版となる「Visual Studio 2013 Update 4」も既存ユーザー向けにリリースした。

 2013年の実績として、.NETのインストール数は180万台、「Visual Studio 2013」のダウンロードは700万回以上あったという。Microsoftでは今回のオープンソース化について、Microsoft開発者プラットフォームのための大きなステップと形容している。

 Mono ProjectやXamarin Projectを手がけてきたMiguel de Icaza氏は自身のブログで、「重要な発表」と祝福している。

Git Hubの.NET Foundationページ
https://github.com/dotnet